
洗車をして各部を診断していきます。


実走行3万キロ台で錆も少なく、かなり綺麗に見えます。

塗装の状態を把握する為に膜厚計を使用して1パネル毎に塗膜の厚さを計測していきます。
ボンネットを計測するといきなり400ミクロンを越えています・・。
国産車の新車塗膜で70~150μ(0.07ミリ~0.15ミリ)位なので何度か塗装してある状態です。

殆どのパネルが塗装してありました。

普通に塗装してあれば良かったのですが・・・。



同業者の方でしたらどんなスタンスで塗られた塗装なのかが分かると思います。





剥離、ハジキ、巣穴、エッジマッピング、ペーパー目と殆どのパネルで塗膜不良が出ていました。
当初の予定ではサイドシルの補強とゴム関係を交換して簡単な補修で済むかな、と思っていましたが大変な事になりそうです。

トランクは調整不良でガラス下のモールに接触しています。


その他は定番のヒンジ周辺の錆等です。

走行距離が少ないので錆は少なかったです。




オーナー様は、GT-Rが若返るように徹底的にお願いします、との事ですので以前に作業をさせていただいたシルバーのGT-Rと同様の大掛かりな作業を始めていきます。
リフトかジャッキで潰れてしまったサイドフレームを下に引き出し修理しました。


3箇所を修理して、下回りの塗装までの間の一時防錆としてプライマーを刷毛塗りしておきました。

この先ホイールを何度も脱着しますので、汚したりキズを付けない様にスペアタイヤを4本用意しました。



ゴムやモール等の新品部品です。


フロント周りを分解していきます。






サイドシルの補強は前回と同じBPコーポレーション様の補強部品を使用します。

部品を研磨して脱脂清掃を行います。

プライマー(STANDOX エポキシ)を塗布しました。



規定時間の乾燥後、内板色を塗布しました。


約1年前はサイドシルが片側しかありませんでしたが再生産されていて左右とも新品が入手出来ました。

ドアを取り外します。



スポット溶接を削りサイドシルを取り外します。


ジャッキアップポイントの大きな変形も無く錆も少なかったです。

研磨して錆を除去しました。

サイドシル後端のエクステンションは生産廃止ですので古いサイドシルから取り外しました。

錆の箇所と溶接箇所を研磨して通電性のあるスポットシーラーを塗布しました。

新品のサイドシルにスポット溶接して溶接箇所を研磨しました。

表、裏面を研磨してエポキシプライマーを塗布して必要な箇所に内板色を塗布しました。







補強部品の溶接箇所、車体側の溶接箇所を研磨、スポットシーラーを塗り仮溶接します。





サイドシル、ドアを取り付けて位置の確認を行います。



位置が決まったらドアを取り外して、溶接箇所を研磨してスポットシーラーを塗り溶接しました。



スポット溶接した箇所は表、裏面を研磨してエポキシプライマーを塗布しました。




フロントピラー下側のカットした箇所は錆を研磨して溶接しました。




下側のドアヒンジ当たり面の錆を除去しました。


エポキシプライマーを塗布しました。


クォーター下側のカットした箇所も同様に溶接、エポキシプライマーを塗布しました。






まだまだ続きます。
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