フロントバンパーとリヤバンパーの修理でお預かりしましたアコード ユーロＲです。
リヤバンパーはテールランプの下が割れているのと、その他にもキズや割れがあります。
アンダースポイラー（無限製）は欠損している箇所もあります。
全て新品にするとかなりの金額になりオーナー様と相談した結果修理する事になりました。
リヤバンパーを車体から取り外します。
バンパーとスポイラーは、ボルトと両面テープで付いていますので分解しました。
スポイラーの当たりゴムは劣化していますので在庫していたゴムに交換します。
両面テープを除去して裏、表共に洗浄しました。
バンパーの割れている箇所は角部分で力が掛かりますので後で割れない様に補強して修理していきます。
裏面から加熱してステンレスネットを埋め込みました。
研摩、脱脂、清掃を行い材質がＰＰの為、付着性が良くなる様にプライマーを塗布しました。
３Ｍの専用のウレタン接着剤とガラスクロスを使用して接着しました。
しばらく乾燥させておきます。
アンダースポイラーの欠損している箇所。
スポイラーの材質はＡＢＳでしたのでＡＢＳの板を切り出し、塩化メチレンを使用して断面を溶かして接着しました。
裏面はバンパーと同様にガラスクロスとウレタン接着剤で補強しました。
接着剤が硬化したら表面の損傷箇所を研摩、脱脂清掃を行いプライマーを塗布しておきます。
裏面とは違うエポキシ系パテを塗布しました。
赤外線乾燥の間フロントバンパーを作業していきます。
車体から取り外します。
車体を購入した時から装着されていた無限のバンパーとの事ですが、今回はユーロＲ純正バンパーに交換になりました。
こちらもバンパーとスポイラーなどを新品で揃えると、それなりの金額になりますのでリサイクルパーツを使用しました。
希少らしく全然部品が見つからずオーナー様がオークションで見つけたバンパーを購入しました。
梱包を解きひっくり返したら、あまりのキズの多さに倒れそうになりました（笑）
こちらの大きな変形は写真で見て把握していました。
グリルとグリルモールは中古が無く新品です。
車体に仮組みして確認しました。
バンパーとスポイラーを分解します。
こちらも両面テープを取り除いておきます。
表、裏面を洗浄しました。
変形している箇所を加熱して修正します。
全体を研摩しながら細かい変形を更に修正しました。
フロント周りはパテを使わずサフェーサーの膜厚で整えられる範囲内に出来ました。
リヤのパテの箇所も乾燥が終わり研摩しました。
以前にスポイラーが付いたまま塗装されていて段差がありますのでこちらも研摩してなだらかにしておきます。
脱脂、清掃、マスキングを行います。
プラスチック素地の露出している箇所には付着性を向上させる為にプライマーを塗布しました。
プライマーの乾燥後サフェーサー（ＳＴＡＮＤＯＸシステムフィラー）を軟質化させたプラスチック仕様にして塗布しました。
自然乾燥後、赤外線乾燥を行いました。
乾燥の間に調色を行います。測色機を使用して車体の色を読み取り、配合データを基に色を作りました。
テストピースに塗装して車体と比色、微調色を行いました。
乾燥したサフェーサーを研摩していきます。
ガイドコートを塗ってそれを目安に研摩します。
粗いペーパーでサフェーサーの肌を落として徐々に細かいﾍﾟｰﾊﾟｰに変えて全体を研摩しました。
粉塵の清掃、脱脂、静電気除去を行います。
角部分などペーパーの当たりやすい箇所は素地が露出しています。
プラスチック用サフェーサー（ＳＴＡＮＤＯＸ）を塗布します。プライマーレスで素地に付着する製品です。
サフェーサーを規定時間乾燥後に調色した色を塗りました。
クリヤーはＳＴＡＮＤＯＸ クリスタルクリヤーをプラスチック用に軟質化して使用しました。
赤外線乾燥を行い、磨き、組み立てていきます。
当たりゴムはパールホワイトの新品を在庫していましたので使用しました。
両面テープの貼り付け箇所は脱脂、清掃、プライマーを塗ってから貼っています。
車体に取り付けます。
割れていた箇所です。
フロントバンパーもフォグランプ等の付属品を組み立てて取り付けました。
室内を清掃して洗車を行い完成です。
今回はご依頼いただきまして誠に有難う御座いました。
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