
ルーテシア ルノー・スポールの板金塗装です。
正規ディーラーで新車を購入して納車当日に不具合に気付いた為にお預かりしました。
助手席のドアは新車補修されていました。新車補修に関しては珍しい事ではなく(特に輸入車)気にしても仕方無いと思いますが、補修されている助手席ドアの色が角度によって全く違っています。

ドアガーニッシュとの境目はクリヤーが塗れていないので前から後ろまでザラザラになっています。

マスキングを適当にしたのかガラスやピラーにも塗装のミストが大量に飛んでいます。


偉そうには言えませんが新車補修にしてはあまりにも雑な仕上がりです。ディーラー様が責任を持って修理するとの事でしたが、オーナー様の答えは当然NOです。これ以上車が酷い目に遭わないように、との事で当店にて修理する事になりました。

ルージュフラムと言う名前のボディーカラーでキャンディーカラーになっています!市販車でキャンディーは珍しくマツダのソウルレッドも同じ様な色です。前後のドア2枚をボカシて塗装するのですがキャンディーカラーはボカシの難易度がかなり高いので練習から始めました。
カラーベース・・

カラークリヤー・・・
色を配合した時点で胃が痛くなってきました。

テストパネルを塗装していきます。

カラーベース

カラークリヤーを塗り重ねて最後にクリヤーを塗装します。


カラークリヤーの塗り回数で色が変わっていきます。

ブロック塗装はゴミとムラに気を付ければ大丈夫です。

次にボカシの練習でここから一気に難しくなります。乾燥したパネルを研磨して先端にサフェーサーを塗布しました。フェンダーの後ろには色を飛ばさないように塗装していきます。

カラーベース

最初は普通にボカシて失敗して拭き取りました。予想通りかなり難しいです。4回ほど塗り方を変えて何とか許容範囲の仕上がりになりました。



車体の修理を行っていきます。
テストピースを作って調色を行います。リヤドアの色に合わせています。カラークリヤー3.5回で近い感じになりそうです。

ちなみにフロントドアに同じテストピースで比色すると全然違います。

ミラーやモール、アウターハンドル等のドアの付属品を分解していきます。

汚れやすいドアトリムは梱包して保管しています。

隣接部分に傷をつけない様に保護して前後ドア全体を研磨しました。クリヤーの不足でザラザラになっていた箇所も慎重に研磨して修正しました。

清掃を行い車体全体をマスキング。

脱脂清掃を行い塗装していきます。

カラーベース塗装。

カラークリヤーを塗装して最後にクリヤーコート。


自然乾燥後、熱に弱い箇所を保護して赤外線乾燥を行います。


乾燥後、磨き、組み立てを行います。塗装ミストが付着していたモールは新品に交換しました。

前後ドアを塗装しているので色の違いは無くなりました。

直射日光が当たる角度でも許容範囲に仕上がっていると思います。




ボディー全体を磨いてガラスコートも行いました。






練習のおかげか何とか仕上げる事が出来ました。
今回のご依頼誠にありがとうございました。

スポンサーサイト