アルファロメオ 156

バンパーの修理でお預かりしました、アルファロメオ１５６です。



前後とも社外のＦＲＰバンパーに変更されていて一見綺麗ですが・・・


フロントバンパーの下側にはオーナー様が擦り傷防止で３Ｍのダイノックシートが貼ってあります。
張り替えるために剥がした所、塗装も一緒に剥がれてしまった様です。




リヤバンパーはナンバープレート両側の塗装の吸い込みによる艶引けとペーパー目の浮きです。

前後バンパーを車体から取り外します。





フロントバンパーの剥がれた箇所を確認していきます。
シートを剥がすと簡単に塗装が剥がれてしまいます・・・・。




塗膜の付着性を確認する為にクロスカットしてテープを剥がした時の剥がれ方を確認してみました（プルオフ法）




黒の塗膜、その下のサフェーサーの様な塗膜、その下のサフェーサーの様な塗膜、と表面の３層位が密着していません。
どんな材料と方法で塗装されているかも判りませんが恐らく下側だけでなくバンパー全体がこんな感じだと思います。
現状の塗膜を全て研ぎ落とすにはかなりの時間＝工賃が掛かりますので今回は下側を重点的に修理することになりました。



リヤバンパーを確認していきます。
吸い込みとペーパー目以外にも・・・


全体の歪みがかなり気になります。









前後とも大変な修理になりそうです。

フロントバンパーはクラックの箇所もありましたので修理しました。


下側は問題のある層まで塗膜を研磨していきます。


繋いだような加工の跡も浮いていましたので研磨しました。


牽引フックのホールカバーですが簡単に剥がれてしまいます・・・プライマーが塗られていないかもしれません。小さな部品ですので塗膜を剥がしました。


その他全体の歪みや飛び石の跡をサービスの範囲内で研磨しました。












リヤバンパーも全体の歪みを研磨しました。








脱脂清掃後ウレタンサフェーサーを塗布しました。







ホールカバーは材質がＰＰですのでプラスチックプライマーを塗布してウレタンサフェーサーを塗布しました。








ＦＲＰですので低い温度で長時間乾燥させました。乾燥後気になる箇所があり全体を研磨しました。




再度ウレタンサフェーサーを塗布しました。




ボディーカラーの調色を行います。


ソリッドの黒ですが時間が掛かりました。


サフェーサーの乾燥後全体を研磨して脱脂清掃後、塗装しました。











乾燥後磨き、組み立てを行います。




洗車を行い完成です。




歪みも少なくなっていると思います。








以前にロッソアルファ（色名）で塗装させていただいたスイッチパネルは剥がれも無く綺麗な状態でした。


今回のご依頼誠に有難うございました。